暖かい日が続き、やっと冬の気候から脱却できそうですね。春の到来です。
さて
春になると様々な予防が始まりますね。
①フィラリア症
毎年、予防開始前に血液検査を行い、感染の有無を確認したうえで予防開始となります。
万が一、感染しているワンちゃんに予防薬を投与してしまうと、血中のミクロフィラリア(フィラリアの幼虫)が急速に死ぬことで急性のアナフィラキシーが起こることがあり、最悪の場合、死に至ります。
予防薬が自宅に余っていても、検査結果を確認してから飲ませ始めて下さい。
予防期間は毎年、5月~12月の8か月間としています。
②ノミ、マダニ寄生
暖かくなってくるとノミ、マダニの活動性が高まってきます。
吸血されることでノミやマダニの体液が血中に混入しアレルギーを引き起こすケース。
また、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)や瓜実条虫感染のようなノミやマダニを介して伝播する感染症など、実に多様な病気の原因となります。
当院では、4月~11月(暖かい年は~12月)の間、一か月に一度、背中に滴下するタイプのノミ・マダニ予防を実施しています。
亀岡はダニが非常に多い地域ですので、しっかり予防されることをおススメしています。
また、万が一ダニが寄生している現場を見かけても無理やり千切らないでください。
ダニを取ったつもりでも口器が体内に残ってしまい皮膚に炎症を引き起こしてしまいます。
現場を押さえた場合は、速やかに来院いただくようお願いします。
③予防接種
この季節に色々な予防と合わせて混合ワクチンを打っているワンちゃん、ネコちゃんは多いかと思います。
初年度は複数回の接種が必要ですが、以降は基本的に一年に一回の追加接種を実施しています。
また、狂犬病の予防接種に関して、亀岡市では4月~6月を注射月間としています。
混合ワクチンと狂犬病の予防接種は接種の間隔を1か月以上空けて実施していますので、どのような順番で接種していけば良いのか、その都度お伝えさせていただきます。
④健康診断
予防ではありませんが、春のフィラリア予防開始の際、同時に血液検査を実施することをおススメしています。
必ず採血をするタイミングですので、同時にすることで来院の手間が省ける点と、毎年同じタイミングで忘れずに行えるという点でおススメしています。
血液検査で健康診断を定期的に実施することは、病気の早期発見にとても役立ちます。
健康診断を実施する際は、絶食下で来院していただくようお願いします。
春になってやることがとてもとても多いですが、予防できる病気を予防してあげることは重要なことです。
分かりにくい点や、不安なことがあればお気軽にスタッフまでお尋ねください。