みなさま、こんにちは。
本日は肥満と疾患の関係についてお話しさせていただきます。
人間も健康診断で腹囲の上昇を指摘されることに怯えます。
メタボを指摘されることに怯えます。
なぜ怯えるのでしょう?
それは、肥満が病気、とくに生活習慣病の原因になることが知られているからです。
この構図、そのままワンちゃん・ネコちゃんに当てはまります。
過去の研究報告で知られているものとして、次のような病気があります。
循環器疾患:僧帽弁閉鎖不全症などの疾患の増悪因子になる
呼吸器疾患:軟口蓋過長症・気管虚脱などのコントロールが困難になる
関節疾患:過体重による疾患発生リスクの上昇、コントロール困難
下部尿路疾患:尿結石症の発生リスク上昇
皮膚疾患:アトピー性皮膚炎等の痒みのコントロール困難を招く
内分泌疾患:糖尿病の発生リスク上昇
その他:手術時の麻酔リスク上昇
これらの病気は非常によく遭遇する病気でありながら、コントロールが取れないと著しく生活の質が下がり、生死に関わる可能性があります。
逆に、肥満から脱却することで病気の発生リスク・増悪化のリスクを軽減できるのならダイエットしない手はないですね。
今回は肥満と疾患の関係についてお話しさせていただきました。
太っていて丸いフォルムの子達は見ていると可愛いのですが、病気になったり病気のコントロールができなくては元も子もありません。
次回はダイエットの方法についてお話しさせていただきますので、合わせてご確認ください。
文責:獣医師 小川