災害時、飼い主さんが出来ること

みなさま、こんにちは。
今日も凄い雨で警報が出ていますね。
土砂災害で大変なことになっている地域もあります。
そこで、今回は災害時に飼い主さん達が出来る備えについてのお話しをしたいと思います。
なお、今回のお話しは環境省が作成している『「災害、あなたとペットは大丈夫?」人とペットの災害対策ガイドライン <一般飼い主編> 』の内容に沿っていますので、こちらも併せてご一読ください。

①予防医療(フィラリア症・ノミ・マダニの予防、ワクチンの定期接種、避妊去勢手術)

飼い主さんが日頃できることとして、まず予防医療をきちんと行なうことが挙げられます。

病気の予防という側面が重要なのはさることながら、予防医療を行なっていないと避難所やペットシェルター等の受け入れが認められない可能性があります。

②日ごろのしつけ
普段からゲージに入ることに慣れさせる、決められた場所で排泄ができるようにトレーニングする、無駄吠えや攻撃的な行動をさせないなど普段できることからコツコツと行ないましょう。
また、猫ちゃんの場合は室内飼育を行なっていないと災害時に行方不明になってしまう可能性が高いので注意していただきたいです。

③ペット用防災バッグの準備
最近ではヒト用の防災バッグを常備していらっしゃるご家庭が増えているかと存じます。
しかし、ペット用の防災バッグも準備しておかないと災害時に困ります。
数日分の食事、水、食器、ペットシーツなどを一まとめにしてヒト用の防災バッグと一緒に置いておくと良いでしょう。

④ペットの一時預け先の確保
指定避難所にペット受け入れの体制が確保されていない、何らかの理由で同行避難が困難である場合に親戚や友人などペットを預けられる先を確保しておくことが望ましいです。

⑤ペットが行方不明にならないような工夫
ワンちゃんの場合、狂犬病接種時に発行される鑑札の装着が義務付けられています。
また、ワンちゃん・ネコちゃんにマイクロチップが入っている場合、迷子になって保護された際に情報が読み取れるので、飼い主さんの元に帰ってこられる可能性が高くなります。

いかがでしょうか。
今回ピックアップしたこと以外にも、ご自宅で災害時に備えた準備をしたりシミュレーションを行なっておくことが望ましいと考えています。
亀岡市では残念ながら2021年3月31日現在、ペット同伴で避難できる避難所は存在せず、避難所の軒下等に係留して対応されているそうです。
亀岡市ホームページ『市長への手紙』参照)

今後、どのように対応が変化していくか分かりませんが、いずれにしてもペットの避難準備を普段からしておくことは重要です。

万が一、避難をしなければいけない状況に陥った時、今回のお話がスムーズな避難の助けになれば幸いです。

文責:獣医師 小川