ごはんの与え方について

みなさん、こんにちは。

今回はワンちゃん、ネコちゃんのごはんの与え方についてのお話をしたいと思います。

ワンちゃん・ネコちゃんのごはんって1日何回?

「ごはんって1日に何回あげればいいですか?」

この質問をとてもよく受けます。

結論から申し上げると、健康状態に問題がないのであれば特に決まりはありません

総合栄養食のパッケージには体重当たりで必要な1日分の食事量が記載してあります。

しかし、それを何回に分けて与えるかはほとんど明記されていません。

そこで、今回はワンちゃんとネコちゃん、それぞれの食事回数を普段僕が、どのように設定しているかについてお話しようと思います。

ワンちゃんは1日に2回が一般的

現在食べているごはんのパッケージを確認し、必要な1日摂取量(グラム)を調べます。

それを朝・晩の2回に分けて与えます。

この方法で有害事象がなければ1日2回で継続します。

有害事象として、空腹時間が長くなることで嘔吐が発生したり、盗食をしてしまうケースが考えられます。

その場合、食事の回数を3-4回に増やし空腹時間を短くします。

この時注意しないといけないのが、食事の回数を増やすだけで量は増やさないことです。

トータルの食事量を増やしてしまうと余剰なカロリー摂取となり肥満の原因になってしまいます。

また、3-4回に分けて与える場合、同じ量で等しく分けてもいいですし、それぞれのタイミングで量を変化させてもいいです。

飼い主さんの生活スタイルやワンちゃんの要求量や空腹状態に応じて調節してもらいます。

ネコちゃんは好きなタイミングでOK

そもそもネコちゃんは本来好きなタイミングでちょこちょこ食事を食べる動物なので、基本的には置き餌で問題なしです。

しかし、飼い主さんの生活スタイルや、ネコちゃんの性格によっては定時採食を好む場合もあります。

その際は、基本的にワンちゃんと同じ方法で導入を開始します。

また、ワンちゃん・ネコちゃん共通して、水は好きなタイミングでいつでも飲めるようにしてください。

以前も記事にしたのですが、特に猫ちゃんの場合は飲水量を増やす方法として器の変更や、毎回洗う、流水機能のあるサーバーを使用するなどを試してもらいます。

仔犬・仔猫の場合は3~4回以上から始める

また、子犬や子猫の場合は1回に食べられる食事の量が少ないので、3-4回以上の分割方法で導入を始め、そこから成長と共に分割を少なくしていく方法を実施します。

ここまでが健康状態に問題がないワンちゃん・ネコちゃんのごはんの与え方です。

特定の病気の治療中で食事の種類や食事のタイミングに制限がある場合は、それぞれのケースに応じて指導をするので、獣医師の指示に従ってください。

いかがでしょうか。

今回はごはんの与え方についてのお話をしました。

特に決められた正解がないものなので、飼い主さんはかえって悩まれる方が多いです。

今回、僕が紹介した導入方法もあくまで一例で、絶対にこうしてくださいというものではありません

現在のごはんの与え方で有害事象が発生していなければそれで問題なしです。

反対に、現在のごはんの与え方に不安があったり、食事に伴う有害事象に悩まれている方は一度相談してみてください。

食事は毎日の事柄で、飼い主さんが主体となって決定していくイベントなので、今回の記事が参考になれば幸いです。

文責:獣医師 小川